島々対抗具志川大闘牛大会
島々対抗具志川大闘牛大会(主催・具志川闘牛組合)が28日午後1時からうるま市石川多目的ドームで行われた。
今年19回目の闘牛だったが、県内各地からの闘牛ファンや観光客など約700人がつめかけ、次々に繰り広げられた11組の対戦を楽しんだ。短期決戦のオンパレードとなり、対戦時間はすべて6分以内に納まる珍しい展開となったが、迫力場面連発となった。中でも、10番戦、2番戦などは巨体同士が重ね餅となり、すさまじい勢いで柵に激突し、あわや観客席に飛び込まんばかりの大迫力。最前列の観客が思わずのけぞるほどだったが、観客は延々2時間30分にわたって闘牛のだいご味をたっぷりと堪能した。
“島々対抗”の目玉カードだった2番戦(県対抗)は期待どおりの激戦となり、場内をわかせた。一発逆転白龍王(沖縄県)と金功逸ノ城(徳之島)の一番は、対戦開始と同時に、両牛が小刻みに押し合う展開に。まさに一進一退、両牛に観客の目は釘付けとなった。激しい動きの中で、先に疲れたのが金功逸ノ城。それまで堅く踏ん張っていた4肢が浮足立ち、頭を上げてやや苦しそうな様子を見せた。ここを勝機とばかり白龍王がじりじりと前進すると、たまらず金功逸ノ城は後退。間髪を入れず白龍王が猛然と腹取りを決めると、金功逸ノ城は柵に激突して横転した。何とか立ち上がった金功逸ノ城だったが、結局敗走となり、ここで勝負が決した。白龍王はデビューから2連勝。
結びの一番は、武将王が楽勝した。対戦相手のリクトが戦意不足で、わずか15秒で脱兎のごとく敗走し、期待の一番はあっけなく幕が降りた。武将王は2月の敗戦から復活の白星となった。
3番戦では、前月(夏の全島)で新力同志號に敗れた荒波が圧勝劇を演じた。対戦開始早々、対戦相手の朝戸大砲を豪快に押し込み、鮮やかに復活した。
4番戦の金太郎も、梵天丸の戦意不足で楽勝。
10番戦では武捷龍が鮮烈なデビュー。右足を気にする素振りがあったが、何のその、すばらしい集中力を見せ、対戦相手の
BONBON丸を一蹴した。
次回10月の闘牛は、県内闘牛どころで “祭り闘牛”の3連発。うるま市(18日午後1時、石川多目的ドーム)、読谷村(26日11時、むら咲むら闘牛場)、今帰仁村(26日午後3時、今帰仁村営闘牛場)の3地域で予定され、いずれも入場は無料。