準全島旧正月闘牛大会

東立成号、王座防衛なるか

準全島旧正月闘牛大会(主催・石川闘牛組合、後援・沖縄タイムス社)が14日午後1時からうるま市石川多目的ドームで行われる。
この時期恒例、50年余の連続開催を誇る闘牛界のビッグイベントだ。毎回のように手に汗握る激戦連発で観客の目を釘付けにしてきたが、今年はどんなドラマが用意されているのか。県内各地から選抜した強牛20頭が出場する。対戦は10組。戦力拮抗のカードがずらりと並び、火花散る激戦は必至の情勢、闘牛の大迫力がたっぷりと堪能できるだろう。
入場料は大人3000円(女性は2000円)、中高生1000円。小学生以下は無料
「全島一優勝旗争奪戦」 東立成号 対 あみひろ
東立成号の初防衛戦。東立成号は2014年11月秋全島で王座に就いたが、2015年5月春全島で初防衛に失敗。しかし、チャンピオンとなった古堅モータース☆若力が徳之島に移籍したため、同年11月秋全島で新王座決定戦のチャンスが転がり込んだ。ここで再びタイトルを獲得し、面目を保った。今回は東立成号が初防衛を果たすとの見方が大勢。すさまじいパワーで相手の上体を跳ね上げ、有無を言わさず柵に運ぶ破壊力満点の戦法は圧巻そのもの。これが出れば、対戦開始早々の圧勝劇が予想される。通算8勝1敗。
一方のあみひろ(7勝5敗)は、正月2日新春大闘牛に続いて今年2戦目。元沖縄全島一の東山優武勝に25分余の大熱戦の末敗れている。地力のあるところは見せたが、東立成号は東山優武勝をはるかにしのぐパワーの持ち主。前回のように粘り、接戦に持ち込むのは困難か。一方で、東立成号にやや淡白な面があるので、一定時間粘れば、つけこむチャンスはありそうだ。
「若手特番」 武捷龍 対 辺士名牛志
今大会切っての好カードで無敗有望牛対決。
勝牛は一気に中量級のトップグループ入りとなりそう。戦力伯仲だけに対戦時間が勝敗のポイントになる。
武捷龍は2014年9月具志川でデビュー戦を快勝(BONBON丸を21秒で撃破)し、闘牛通の目を引いた。その後、雷神ひととせ、太志パンダ、南乃大福、蜂男トガイー来夢などの実力牛を次々に撃破。デビュー時の動きはもう一つ切れ味がなかったが、一戦ごとに調子を上げて目下5戦全勝、「勢い」は本物となっている。堅い守りで消耗戦を仕掛け、相手の力が落ちた時間帯に攻勢をかける試合巧者ぶりが目立つ。
対する辺士名牛志(3戦全勝)は昨年のこの大会でデビュー。初場所ながら4戦全勝の不知火一華號に快勝し、素質牛の評判にこたえた。その後は、一撃キング、大翔力を危なげなく下している。デビューから丁度一年経過し、戦力の充実は間違いないところ。両牛のこれまでの対戦相手を比較する限りは、武捷龍に分がありそうだが、これをはねのける潜在力が辺士名牛志にあるとの見方もある。どんな結果となるのか、わくわくするような気分となっている。
「大型特番」 南部牛皇 対 徳昇龍
荒技速攻の南部牛皇(7勝2敗)と堅守を誇る徳昇龍(10勝2敗)。どちらに軍配が上がるのかこちらも目が離せない大一番だ。こちらもポイントは対戦時間、10分以内で南部牛皇、それ以上では徳昇龍との見方が多い。
