読谷闘牛大会

読谷闘牛大会(主催・読谷闘牛組合、後援・沖縄タイムス社)が3月2日午後1時からうるま市石川多目的ドームで行われる。
これまで夏季開催が多かったこの大会が今年は、闘牛の当たり月といわれる3月(4大会の予定)に移動。例年以上に闘牛戦線がにぎわうことになりそうだ。自組合から7頭、他組合から13頭の計20頭が出場する。顔ぶれはデビュー牛を含む新鋭牛が目立つ編成。戦力拮抗の10取組が予定され、激戦連発が期待される。その中で特に注目は結びの一番に登場する梨夢神。まだデビュー3連勝ながらその対戦内容から「大器」の声しきりだが、今回はどんな戦いを披露するのか、興味津々だ。
入場料は大人3000円(女性2000円)、中高生は1000円で小学生以下は無料。
「大一番」 雷電若力 対 梨夢神
旭日昇天の勢いを持つ梨夢神優勢との見方が多いが、元徳之島中量級チャンピオン雷電若力(旧名は亀山工業若力)の底力を期待する向きもあり、予断を許さない。キャリアが浅い梨夢神にとってはひとつの関門で緊張感いっぱいの対戦となりそうだ。梨夢神の初場所は2012年9月石川大会。技牛の松田竜神を右からのカケ押しで圧倒し、華々しくデビュー戦を飾った。2戦目となった2013年8月(夏の全島)に独眼龍正宗、昨年11月秋全島では徳田若力に快勝を収め闘牛通を唸らせた。3戦とも対戦時間は3分余の短期決着。地力のある相手に前半は余裕十分の守りを見せ、相手の呼吸が乱れるや否や一気に攻め込む文句なしの強い勝ち方だった。ここで勝ち上がれば、中量級のトップグループ入りは確実なだけに要注目だ。
雷電若力は徳之島で6勝1敗の好成績。2011年10月、伊東観光ドームで行われた中量級王座争奪戦で敗れ、タイトル初防衛に失敗した後沖縄入り。昨年4月の石川大会で宮城花形を下したが、2戦目となった秋の全島で徳昇龍に敗れた。期待を集めた分、ファンのため息も大きかったが、今回は正念場となる。大物感たっぷりの新鋭を仕留めるには長期戦しかないだろう。堅い守りで梨夢神を疲れさせるような戦いができるかどうか。
「指名特番」 松田煌 対 トラムクーパンダ
徳之島から移籍した松田煌(徳之島名は煌羅滅鬼)は昨年11月読谷祭りで沖縄場所を快勝(みつる笑軍)。ぐいぐい前に出る押しの強さが光ったが、2戦目はさらに調子が上がるとみられ、一段上の戦いが期待できそう。
トラムクーパンダは今年の元旦闘牛で浜川闘神王に快勝。昨年春全島で中量級王座(闘将ハヤテ)に挑戦して敗れているだけに、復活劇を果たした形だ。完全に立ち直っていれば、地力から見て通算11勝目の公算大。

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