第97回春の全島闘牛大会
全島一優勝旗争奪戦
荒風号(右)に腹取りを決められ、敗走する大嵩写真館号
=うるま市石川多目的ドーム=
荒風号4回目の防衛成る!
大嵩角折れ、一気に腹取り
中量級全島一を防衛した古堅モーターズ号と
牛主の佐久川政秀さん。
9戦全勝で4回目の防衛を達成した成龍號
中量級は古堅モーターズ号、
軽量級は成龍號
県知事杯争奪第97回春の全島闘牛大会(主催・県闘牛組合連合会)が13日正午からうるま市石川多目的ドームで行われた。
チャンピオン牛や人気牛など闘牛界のオールスターが勢ぞろいするビッグイベントとあって県内各地からの闘牛ファンや観光客など約4000人がつめかけた。主催者や来賓のあいさつなどのオープニングセレモニーの後に対戦開始となり、12組の激戦が次々に繰り広げられた。勝負が付く場面では敗走する牛が勢い余って観客席に飛び込まんばかりの大迫力。そのたびに大歓声が起き、観客は延々3時間にわたって闘牛のだいご味を堪能した。
注目を集めた3つのタイトルマッチはいずれも各チャンピオンの“防衛”となった。チャピオンの強さが際立つ結果となったが、全島一、中量級全島一連続で挑戦牛の左角先が折れるハプニングがあり、場内は大きなどよめきに包まれた。全島一
優勝旗争奪戦は対戦開始4分、大嵩写真館号が下からハネ上げるような動きに出た瞬間、荒風号の体重がもろに大嵩写真館の角先にかかり、バキンと鈍い音を立てながら角先が折れた。間を置かず足元に転がった角先を牛のすぐ側にいる闘牛士が拾い上げた十数秒後に勝負は急展開した。角を傷めた大嵩写真館の戦意が鈍り、体勢がグラリと揺れるや否や、ここを勝機とばかり荒風号が渾身の押し込み一発。たまらず大嵩写真館号は敗走となり、あっけなく勝負が決した。荒風号は14連勝で4回目の防衛を果たした。
中量級全島一もまさかの結末。古堅モーターズ号と花夢丸力が互いにワリ、突きの応酬で激しくもみ合った。2分過ぎ、古堅モーターズ号が花夢丸力をハネ上げるように持ち上げると突然花夢丸力の角二分の一が折れ、吹き飛んだ。この後、花夢丸力の戦力ダウンはありありで次第に花夢丸力の動きが鈍り始めた。観客がざわめく中、必死に抵抗する先花夢丸力だったが、4分57秒で力尽きた。最後は脱兎のごとく敗走して勝負に幕が下りた。古堅モーターズ号は2回目の防衛。
軽量級全島一はチャピオン成龍號の快勝。対戦タイムこそ13分余を要したが、挑戦牛荒岩台風に付け入るスキをまったく与えず文句なしの勝利を収めた。こちらはデビューから無傷の9連勝で4回目の防衛を達成した。
今大会もっとも人気を集めた4番戦は期待どおりの激戦で場内をわかせた。
先手を取って攻めたのは一心力。右からのカケを金功重機白王に決め、ぐいぐいと前進した。柵際まで白王を運んだが、白王この攻めをがっちりと受け止め、すかさず反撃の押し込み一発。両牛の押し合いは、息もつかさぬ攻防となり、会場はどよめきの連続となった。観客が固唾を呑んだ3分過ぎに勝負は急展開した。互いに押し合いを止め、呼吸を整えた後
一心力がぐいと前に出て、戦闘再開と思いきや、ここでまさかの場面。押して出ると見えた一心力が、いきなり横飛びで脱兎のごとく敗走した。観客のどよめきがひときわ大きくなる中、追撃した白王が柵際で一心力に豪快な腹取りを決め、完勝した。白王は6戦全勝。
次回は27日午後1時からうるま市石川多目的ドームで本土復帰40周年記念大闘牛大会。
県知事杯争奪
第97回春の全島闘牛大会
優 勝: 荒風号
殊勲賞:金功重機白王
敢闘賞:闘将ハヤテ
技能賞:徳昇龍
対戦結果 左側が勝牛
牛 名 対戦時間 牛 名
荒風号 4分53秒 大嵩写真館号 →動画
古堅モーターズ号 4分57秒 花夢丸力 →動画
成龍號 13分05秒 荒岩台風 →動画
金功重機白王 3分53秒 一心力→動画
トラムクーパンダ 10分32秒 魁闘勇志ジュニア
闘将ハヤテ 13分07秒 伊良皆圧送若頭
石山阿修羅 18分30秒 丸石白龍
けんたろう 1分21秒 戦闘HABU
徳昇龍 11分00秒 アグレ優志號
不発弾 8分39秒 キ ン グ
東昇ドラゴンズ 16分47秒 松田竜神
闘将☆メカ 1分34秒 神 龍 →動画