【公式】闘牛 in Okinawa Blog

沖縄の闘牛の様子、結果を速報。「闘牛」とは、 沖縄の闘牛はスペインの闘牛のように人と牛が戦うものではなく、牡牛が持つ性質(戦いで順位を決める)を用いて、闘牛場で牛同士を人為的にに戦わせるものです。対戦中、牛の側には闘牛士(勢子)が付き、戦いを鼓舞します。闘牛士は対戦中の牛に、それぞれ一人づつ付きますが、対戦場にいる別の闘牛士(複数)が交代で行います。

第104回秋の全島闘牛大会

第104回秋の全島闘牛大会

 
 第104回秋の全島闘牛大会(主催・沖縄県闘牛組合連合会、後援・沖縄タイムス社)が8日正午からうるま市石川多目的ドームで開催される。琉球王朝の頃に期限を持つ闘牛は長年沖縄の伝統的娯楽として親しまれ、年間25回前後の開催がある。延べの観客数は2万人を超える人気ぶりで、近年は地域活性化や観光「資源」としての価値に注目が集まる。全島闘牛大会は闘牛界最大のイベントで、各大会で活躍した牛の中から優秀牛26頭を選抜して行う。激戦必至の13取組は闘牛ファン待望のゴールデンカードがずらりと並ぶ超豪華版。目玉は終盤、立て続けに行われる3階級(重量級、中量級、軽量級)のタイトルマッチだ。手に汗握る大迫力場面がたっぷりと堪能できるだろう。

入場料は大人3000円(女性2000円)、中高生1000円、小学生以下は無料。

シャトルバスの運行
大会当日の10:00~17:00の間、うるま市役所石川庁舎駐車場と会場(石川多目的ドーム)をシャトルバスが運行します。会場周辺は混雑が予想され、駐車の確保が困難となりますのでご利用をお願いします。


第104回秋の全島闘牛大会

全島一決定戦 序盤の攻防が鍵

最強牛が決まる結びの一番は体重無差別となっているので、1100kg前後の巨漢牛が王座に就くことが多く、今回も超大型対決。火花散る大激戦が期待される。前チャンピオン古堅モータース☆若力の王座明け渡しで空位となった王座を東立成号と一撃ガン太が争う。直前の予想は前チャンピオン東立成号がリード。両牛のパワー、これまでの戦歴を比較して、東立成号優勢と見るのは妥当だろう。しかし、両牛とも、典型的な「速攻」タイプ。先に攻め込んだ方が優勢となるのは確実なだけに、序盤の攻防が勝敗のポイントになる。対戦開始早々、東立成号が相手を跳ね上げるような強烈な押し込み一発を決め、文句なしの圧勝を収めるか。それとも、一撃ガン太が先に攻め込み、間髪を入れず“腹取り”まで行った場合は東立成号たまらず敗走のシーンも十分考えられる。いずれにせよ、短期決着は必至、一瞬も目が離せないスリリングな展開となるだろう。

東立成号は2012年10月デビュー。デビュー前から逸材の評価があったが、竜輝若鷹丸、勝進龍,豪剣荒富士、ゆかり号(三代目)、ブルジュニアを連破し、5戦全勝と期待どおりの活躍。この時点で評価が急上昇し、無傷のまま6戦目(2014年11月)で一気に頂点(全島一王座)を奪取した。無敗チャンピオン誕生で、一時代を築くかに見えたが、初防衛戦(2015年5月)に失敗(相手は古堅モータース☆若力)。雌伏の日々が続くかと思われたが、陥落直後に意外な展開が起きた。王者古堅モータース☆若力の電撃移籍(徳之島へ)があり、わずか6ケ月で再び戴冠のチャンスが廻り来た。6月石川大会の復帰戦では目の覚めるような圧勝劇を演じ、観客の度肝を抜いた。戦歴は7勝1敗。

ガン太は2014年1月新春南部で黒星デビュー(相手は南山王)となったが、その後は怜恩大力、徳田若力を連破し、存在感を見せた。この2連勝で株を上げ、早々と全島大会(昨年11月)への切符を獲得したが、東立成号同様に古堅モータース☆若力に敗北。この後は闘神鬼龍、東山夢宝勝に勝ち、徳昇龍に敗れている。通算は4勝3敗と、戦歴はもうひとつだが、“意外性”があり、「一発」の魅力にあふれている。千載一遇のチャンスをつかむことができるかどうか。


第104回秋の全島闘牛大会


中量級王座ハヤテ10回防衛なるか

中量級は体重970kg以下の規定があり、全島大会の一か月前に体重測定をする。14戦全勝、無敵の快進撃を続ける闘将ハヤテが10回目の防衛に挑む。二けた防衛回数は84年岩手トガイー以来31年ぶり。大記録達成に関心が集まるが、闘牛通の見方を総合すると視界は良好。抜群の「守り」があるだけに、持久戦に持ち込めば遅かれ早かれ白星が見えてくるだろう。2012年8月に5戦目で中量級タイトルを奪取(対戦牛は常勝会荒波)。その後、古堅モーターズ号、トラムクーパンダ、古堅モータース喜神、蜂男トガイー来夢、琉仁謝名戦闘鬼、有心富士若、戦闘大主、勝進龍、東昇あみひろ号の挑戦を退け、タイトル防衛9回を果たしている。

金太郎も7戦全勝の無敗牛。内容的には、ハヤテの対戦相手と比べれば見劣りがするが、「勢い」はハヤテを上回ると見る。円熟期を迎えているハヤテに対し、こちらはまだ「伸びしろ」がある分期待が持てる。近年まれな最強王者だけにハードルは高いが、休まずに攻めてハヤテを撹乱したい。得意の小刻みな割り技を交えた攻めを続ければ必ず勝機があるだろう。金太郎は13年10月うるま祭り闘牛でデビュー。これまでに、綺羅星、長堂畜産次男坊、東昇あみひろ号、梵天丸、レオン大力、戦闘大主、闘神鬼龍を下している。


第104回秋の全島闘牛大会

スタミナ勝負、軽量級全島一


軽量級王座の体重上限は850kg。8月夏の全島で、前チャンピオン無双宇良部親方の王座返上に伴う決定戦(対戦牛は九紋龍)を制した準風巧の初防衛戦となる。展開予想としては、屈指の荒技牛で知られる古堅モータース白眉の猛攻を準風巧が食い止め、逆襲に転じることができるかが焦点。勝敗の下馬評は真っ二つに別れ、15分以内で白眉、それ以上では巧に分があると見る。

準風巧は徳之島からの移籍牛で沖縄入り3連勝中。8月九紋龍との対戦では終始落ち着いた戦いで安定感たっぷりだった。最後は九紋龍を自ら敗走させる強い勝ち方。今回も期待を集めるだろう。

白眉(6勝1敗)は13年6月デビューし、初戦から素質牛ぶりを見せ付けた。2戦目(13年10月)は徳之島に遠征(徳之島の全島闘牛大会で宝良トガイに快勝)。14年3月に核弾頭光希JAPAN打、6月は琉仁謝名親方などの実力牛に圧勝し、評価を不動のものとした。今年5月全国闘牛サミット闘牛で徳之島の強豪岩竜パンダに屈し、初黒星となったが、6月に一撃キングを下し、早々と復活宣言。実力は誰もが認める大物、無冠の帝王を返上できるかどうか。

第104回秋の全島闘牛大会



同じカテゴリー(大会スケジュール)の記事