敬老の日胡屋真向勝負大闘牛大会

敬老の日胡屋真向勝負大闘牛大会(主催・胡屋闘牛組合、後援・沖縄タイムス社)が14日午後1時からうるま市石川多目的ドームで行われた。今年18回目の闘牛だったが、地元や県内各地からの闘牛ファン、観光客など約800人がつめかけ、次々に繰り広げられた9組(1組取消)の対戦に見入った。火花散る真剣勝負に観客の目は釘付けとなり、勝負が決まる迫力場面ではどよめきや歓声が再三だった。
注目を集めた結びの大一番は期待どおりの熱戦となり、会場をわかせた。共に徳之島からの移籍牛で、沖縄で活躍中の友羽総業ランボーと海斗力パンダの対戦は対戦開始と同時にがっぷりと組み合い、小刻みに押し合う展開となった。大方の予想(ランボーの鋭い押し込みとパンダの柔軟な守り)に反し、互いに堅い守りを発揮しての持久戦となり、どちらが先にスタミナを消耗するかが焦点となった。観客が固唾を飲んだ13分過ぎ、ランボーが右からのカケ押しで前に出ると、一瞬パンダの体勢が崩れた。ここを勝機とばかりランボーが畳みかけるように押し込むと、パンダはさらに体勢を崩し、一気に柵際まで後退した。間髪を入れず、二の矢、三の矢とランボーが押し込むと、パンダはたまらず敗走となり、ここで勝負が決した。ランボーは初場所(徳之島)を落としたが、その後5連勝。この先花形牛として人気が急上昇するだろう。

2番戦に登場した戦闘大主は、なだれ込むような押し込みをさく裂させ、剛力天神丸をわずか1分51秒で打ち倒し、場内をわかせた。屈指の荒技牛の完全復調で、無風状態となっていた中量級戦線はがぜん面白い展開となりそう。

3番戦の若手大型頂上決戦は喜友名竜力が清風力波王に圧勝し、一気にトップグループ入りを果たした。龍力は3戦全勝。峻発力の強さをまざまざと見せつ
けた竜力の株が爆騰しそうな雰囲気が出てきた。

もうひとつの好取組、ゆうり鬼若と大城木工の一番も会場をわかせた。
前半強烈な押し込みからの腹取りを決め、勝利を収めたかに見えた鬼若だったが、大城木工の”粘り”に合い乱戦となった。
一進一退の攻防が続いたが、勝負は6分過ぎに急展開。もみ合う中、足がもつれた鬼若がまさかの横転となり、一蹴にして勝負が決した。
意外な結末に会場は大揺れとなったが、木工が無傷の7連勝を果たした。
次回は28日午後1時からうるま市石川多目的ドームで島々対抗具志川大闘牛大会。