水無月若手オールスター石川大闘牛大会
水無月若手オールスター石川大闘牛大会(主催・石川闘牛組合、後援・沖縄タイムス社)が22日午後1時からうるま市石川多目的ドームで行われ、県内各地からつめかけた大勢の闘牛ファンが次々に繰り広げられた11組の対戦を満喫した。
激戦連発となり、迫力場面も再三だった。その都度大歓声が起きるなど、観客は2時間余にわたって闘牛のだいご味をたっぷりと堪能した。
もっとも見ごえがあったのは、大進シャネルと優力也が激突した指名特番戦(6番戦)。今大会注目のカードだったが、両牛、期待通りの動きで場内をわかせた。鋭い角を持つ両牛、互いにこれを打ち振りながら息もつかぬ押し合いに。思わず身を乗り出す迫力場面が30秒ほど続き、観客の目は両牛に釘付けとなった。対戦開始1分過ぎ、優力也が右からのカケ押しで一気に前進すると、シャネルはもろくも後退し、あっという間に柵際に押し込まれた。体勢を崩したシャネルに優力也が間髪を入れず腹取りを決めた。二発目を逃れ、何とか向き直ったシャネルだったが、ここで戦意喪失。歓声の中、優力也に軍配が上がり、勝負に幕が降りた。
結びの一番に登場した東立成号(旧名はだだ吉三郎)はブルジュニアを下し、約1年ぶりの勝利(5戦全勝)を飾った。長期休養明けのためか、動きはやや硬かったが、終始危なげない戦い。対戦開始5分余、息が上がったブルジュニアを敗走させ、貫録勝ちした。次期王座にもっとも近いといわれる大物牛の待望の復活。今年後半の闘牛戦線の核となるだろう。
3番戦は喜友名竜力の圧勝劇。対戦開始早々から南山王を押しまくった。。南山王は、大力の圧力の前になすすべなく、ずるずると後退。
たちまち、南山王は柵際につまり、逃げ場を失った。鈍い音を立てながら竜力の強烈な腹取りが立て続けに炸裂、一瞬にして勝負が決した。
4番戦は常勝会龍虎が、大方の予想を覆す形で嘉良来亥背白に快勝した。龍虎が序盤から背白に圧力をかけ、じりじりと前に出た。
背白は反撃の機を探る展開となったが、次第に疲れ、10分を過ぎたあたりでは完全に劣勢に。対戦開始12分過ぎ、背白の疲れを確信した龍虎が渾身の力で前に出ると、背白はたまらず敗走した。
封切戦も期待にたがわぬ熱戦に。15分にわたって、一進一退の攻防を続けたが、最後はスタミナで決着。
先に疲れた一颯白タビの動きが鈍るや否や、ここを勝機とばかり、不知火一華號がなだれ込むような腹取りを決め、完勝した。