石川大闘牛大会

石川大闘牛大会(主催・石川闘牛組合、後援・沖縄タイヌス社)が30日午後1時からうるま市石川多目的ドームで行われた。3月“5連発闘牛”締めの大会で、県内各地からの闘牛ファンや観光客など約800人がつめかけ、次々に繰り広げられた10組の対戦を楽しんだ。砂煙を上げながら押し合う巨体に観客の目は釘付けとなり、力感あふれる攻防の場面では観客の肩が小刻みに揺れた。勝負が決まる場面では、二頭の牛が重ね餅で柵に激突する大迫力場面も再三。観客は延々2時間にわたって闘牛のだいご味を満喫した。
注目を集めた結びの一番は東山優武勝(前沖縄全島一)が9分余で卒業記念無双花鷲を下した。両牛、数秒のにらみ合いのすぐに交角。一呼吸置いて優武勝が強引な押し込みに出たが、花鷲は左からのカケ(相手の首をねじる)でこの押し込みを止めた。その後も間隔を置きながら優武勝の攻勢は何度か続いたが、その都度花鷲はこのカケ技で対抗した。優武勝の攻勢がその都度止まり、花鷲の善戦に場内がどよめく場面も。膠着した勝負が動いたのは9分20過ぎ。防戦一方で疲れた花鷲の足元が軽くなり、ここを勝機とばかり優武勝が猛然と押し込んだ。この攻めで花鷲は横向きにされ、あっという間に柵際に。間髪を入れず優武勝の強烈な腹取りが決まり、勝負が決した。優武勝は通算11勝目。昨年5月春全島大会で王座陥落したが、10ケ月ぶりに復活した。やや格下相手とはいえ、文句なしの内容で勝利し、存在感を高々にアピールした。
3番戦は今大会の目玉カードだったが、琉仁謝名親方が8分余で常勝会龍虎に完勝。この一番はリターンマッチだったが、前回同様親方の勝利となり、見事な返り討ちとなった。親方も今年2月に軽量級王座を空け渡しているので、こちらは早々の復活劇となった。
4番戦は沖縄初場所(徳之島から移籍)だった天空龍と独眼龍政宗の対戦は序盤から攻守ところを替える激戦に。見ごたえ充分だったが、気迫に政宗が2分余で天空龍を敗走させ、快勝。昨年10月うるま市まつり闘牛からの連勝を3に伸ばした。
6番戦も激戦に。松田龍神と太志パンダが割り、突き、腹取りの応酬で会場をわかせたが、このところ連勝で勢いがあった大志パンダが7分余で松田龍神を下し、こちらは初黒星後に4連勝となった。
石川大闘牛大会
優 勝:東山優武将
殊勲賞:琉仁謝名親方
敢闘賞:一撃ガン太
技能賞:新力同志號
左側が勝牛
牛 名 対戦時間 牛 名
東山優武勝 9分50秒 卒業記念無双花鷲 →動画
新力同志號 9分13秒 ホワイトドラゴン
琉仁謝名親方 8分15秒 常勝会龍虎 →動画
独眼龍政宗 2分34秒 天空龍 →動画
龍MAXうら庭号 2分49秒 戦勝虎錦若力 →動画
大志パンダ 7分16秒 松田龍神 →動画
一撃ガン太 16分04秒 怜恩大力
魁闘勇士四代目トラムク 4分58秒 なんくるないさ花形
一颯白タビ 2分55秒 平成龍王
松田赤虎 2分35秒 琉神魂和號