宮城邦治教授退職記念大闘牛大会

沖縄県闘牛実況アナウンサー伊波大志

2015年09月08日 13:43



結びの大一番は激戦必至




 宮城邦治教授退職記念大闘牛大会(主催・古堅闘牛組合・昭和32年生闘牛愛好会、後援・沖縄タイムス社)が13日午後1時からうるま市の石川多目的ドームで行われる。昭和32年生闘牛愛好会主催の闘牛大会も今年で14回目。大会の途中で行われる“お楽しみ抽選会”が人気を呼び、例年大盛況となる名物大会だ。大会の冠名にある宮城邦治氏(沖縄国際大学名誉教授)は動物生態学の研究で知られ、今年の3月に沖縄国際大学を定年退職。地域における闘牛の役割、効用についての考察が深く、その活用を図るために大学在任中から随所でエネルギッシュな活動を続けている。自他ともに認める闘牛ファンで、自ら闘牛を飼育するほどの熱烈ぶりだ。昭和32年生闘牛愛好会とも交流があり、今回ユニークな記念大会となったようだ。対戦前にはアトラクションとして屋慶名青年会による勇壮なエイサー演舞も。県内各地から選抜した強豪や若手牛などによる10組(20頭出場)の対戦が予定されている。目玉は結びの大一番。勝牛はトップグループ入りが確実視され、秋の全島(11月)に向けて大きなアピールとなるだろう。入場料は大人3000円(女性は2000円)中高生1000円。

「大一番」 古堅モータース重魂 対 大力皇

メキメキ頭角をあらわしている大力皇の真価が問われる一番。相手の古堅モータース重魂(旧名は勝進龍)は5月春の全島で中量級全島一に挑戦し、14戦全勝を誇る最強チャンピオン闘将ハヤテと29分余にわたる大激戦を展開した大物だ。大力皇にとって、ここは正に大きな関門。ここを突破することになれば、一気にトップグループ入りとなりそう。両牛の地力比較ではまだ重魂が上との見方があるが、大力皇が自慢の鋭い大角を生かした速い攻めで主導権を握れば白星が見えてきそうだ。13年7月胡屋大会でデビューし、目下5戦全勝。南星カブラー、ふみや一撃、闘神鬼龍などを撃破している。

迎え撃つ形となった重魂は、闘牛ファン周知の人気実力牛。5月全島で中量級王座の奪取はならなかったが、4カ月の休養は好材料。上位戦線への復活が期待できるが、旭日昇天の相手だけに緊張感いっぱいの再起戦となる。大力皇の割り技を封じるカケ技を連発し、じりじりと前に出る展開を作れるかにかかっている。12年1新春南部でましき号を下してデビュー。大和産業若力、ミツケ紅雲、みらくる大力、けんたろうなどの実力牛を下して5勝し、大物東立成号(元沖縄全島一)には敗れている。通算は5勝2敗の戦歴。




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