平成25年夏の全島闘牛大会

沖縄県闘牛実況アナウンサー伊波大志

2014年08月10日 23:44

平成26年夏の全島闘牛大会(主催:沖縄県闘牛組合連合会、後援・沖縄タイムス社)が10日午後1時からうるま市石川多目的ドームで行われた。
今年の開催はたまたま旧盆ウークイと重なったが、例年並みの2500人がつめかけた。闘牛人気の根強さが感じられたが、アトラクション(鼓衆若太陽による太鼓演舞)、優勝旗の返還、主催者等のあいさつなど一連のセレモニーの後に対戦の火ぶたが切られた。5分前後の対戦間隔を置きながら次々に10組の激戦が繰り広げられ、観客の目は激しく押し合う二頭の巨体に釘付け。勝負が決まる大迫力場面では何度も大歓声が上がるなど観客は延々2時間にわたって闘牛のだいご味をたっぷりと堪能した。


ハヤテ中量級6連覇達成!
注目のタイトルマッチ(中量級、軽量級全島一優勝旗争奪戦)の結果は、中量級チャンピオンの闘将ハヤテが有心富士若の挑戦を退け、6度目の防衛を果たしたが、軽量級は挑戦牛の龍天龍鬼丸が大蛇王を下し、新チャンピオとなった。中量級(体重970kg以下)は今大会の結びの一番にふさわしい大熱戦となり、観客をわかせた。ハヤテと富士若が対戦開始と同時にがっぷりと組み合い、力のこもった押し合いを展開した。観客の肩が何度も左右に揺れる、まさに一進一退の攻防となり、場内の熱気は一気にヒートアップ。暑さ対策で配られていたウチワが随所でフル回転し、観客は自前の“涼”を取りながらの観戦となった。果てしない攻防に観客が思わず固唾を呑んだ18分過ぎに勝負が急展開した。先に疲れた富士若が舌出し(疲労困憊)となり、一瞬体勢がぐらつくや否やここを勝機とばかりハヤテが強烈な押し込み一発。たまらず柵際に敗走する富士若にハヤテがダメ押しの腹取りを決め、完勝した。ハヤテは無傷の11連勝で近年まれな6連覇を達成した。



軽量級は鬼丸が新チャンピオン!
軽量級(体重850kg以下)は挑戦牛の鬼丸が終始、現王座の大蛇王に圧力をかけ続け、戦いの主導権を握った。大蛇王は防戦に大わらわで、柵を背にする場面が目立った。対戦開始6分、鬼丸が力強く前進すると、大蛇王はじりじりと後退。何とか体勢を立て直そうとする大蛇王だったが、怒涛の勢いで押しまくる鬼丸を止められず、あっという間に柵際に。目にも留らぬ速さで鬼丸の腹取りがさく裂し、もろくも大蛇王が横転した。何とか立ち上がった大蛇王だったが、ここで戦意を喪失して敗走。この瞬間、鬼丸が新チャンピオンとなった。鬼丸は過去2度この軽量級王座挑戦したが、失敗。今回3度目の正直でようやく悲願のタイトルを獲得した。





清風花形、電撃速攻で圧勝!


次回は24日午後1時から昭和32年生「東北復興支援チャリティー大闘牛大会」。

平成26年 夏の全島闘牛大会

優  勝: 闘将ハヤテ
殊勲賞: 新力同志號
敢闘賞: 雷神永龍号
技能賞: 荒天真優葉

対戦結果 左側が勝牛
 
牛 名       対戦時間      牛 名
闘将ハヤテ    18分30秒    有心富士若 →動画
龍天龍鬼丸    6分38秒    大蛇王 →動画
新力同志號    5分58秒    荒 波 →動画
レオン大力    8分52秒    常勝会龍虎 →動画
海斗力パンダ   12分28秒    不動心 →動画
荒天真優葉    4分02秒    山栄一力 →動画
清風花形     0分28秒    魁闘勇士四代目トラムクー →動画
長堂尾白Jr    0分28秒    虎蛇ハチャー
優琉神帝王    3分04秒    祐太小力
雷神永龍号    16分07秒    連大砲

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