【公式】闘牛 in Okinawa Blog

沖縄の闘牛の様子、結果を速報。「闘牛」とは、 沖縄の闘牛はスペインの闘牛のように人と牛が戦うものではなく、牡牛が持つ性質(戦いで順位を決める)を用いて、闘牛場で牛同士を人為的にに戦わせるものです。対戦中、牛の側には闘牛士(勢子)が付き、戦いを鼓舞します。闘牛士は対戦中の牛に、それぞれ一人づつ付きますが、対戦場にいる別の闘牛士(複数)が交代で行います。

第103回春の全島闘牛大会

第103回春の全島闘牛大会


精鋭牛決戦!

5月10日正午対戦開始 
石川多目的ドーム

 第103回春の全島闘牛大会(主催・沖縄県闘牛組合連合会、後援・沖縄タイムス社)が10日正午から(開場は9時30分、開会式は11時30分)うるま市石川多目的ドームで開催される。

琉球王朝時代に起源を持ち、農村の娯楽から大衆娯楽へと発展した沖縄の闘牛。うるま市を中心に年間25回前後の闘牛大会が行われているが、どの大会も迫力場面連発にわき、年間の延べ観客数は2万人を超える。根強い人気が続いているが、これら各大会の集大成となるのが全島大会。活躍した強牛の中から26頭を選抜し、13取組を行う。闘牛ファン待望のゴールデンカードが目白押しだが、目玉は終盤で行われる3階級(無差別、中量級、軽量級)のタイトルマッチだ。手に汗握る興奮がたっぷりと体験できるだろう。

入場料は大人3千円(女性2千円)、中高生1千円、小学生以下は無料。

「全島一決定戦」 東立成号 対 古堅モータース☆若力

最強牛を決める結びの一番は体重無差別。毎回のようにドラマチックな幕切れで会場は大歓声に包まれているが、今年はどんな結末となるのか、期待は最高潮に高まっている。

今回は昨年11月の全島大会で新チャンピオンとなった東立成号の初防衛戦。立ちはだかるのは前チャンピオンの古堅モータース☆若力だ。
古堅モータース☆若力は昨年春の全島大会で2度目の防衛(挑戦牛は不死鳥)を果たせず(対戦中に相手牛に3回馬乗りしたため、規定により王座返上)、王座を空け渡した。若力としては敗北のイメージがないため、今でもオレが一番強いとの自負があるだろう。王座決定戦で圧勝し、無傷の6連勝を誇る東立成号としては、若力を倒して雑音を封じたいところ。闘牛ファンにとっては早々と両牛の対戦が実現したことはうれしい限りだ。両牛の序盤の動きが勝敗のカギとなる。闘志に火が付いた場合の東立成号のパワーは規格外の強さがあり、闘牛界随一の巨漢若力といえども食い止めるのは容易ではない。東立成号が闘志満々で速い動きができるかが焦点だ。若力としては、体力を生かして消耗戦に持ち込みたい、戦いが膠着すれば白星が見えてくるだろう。

東立成号は2012年10月敬老の日大闘牛でデビュー。デビュー当時から大物の呼び声高かったが、竜輝若鷹丸、勝進龍,豪剣荒富士を連破し、期待にこたえた。3戦とも無敗対決だったが、力感あふれるすばらしい戦いで闘牛ファンを魅了。その後、ゆかり号(三代目)、ブルジュニアに連勝し、昨秋の全島で石山玄皇を破って王座を奪取している。

若力(9勝1敗2分)は2011年3月に黒星デビューし、その後1年余の長期休養がある。2012年3月のチャリティー大闘牛から戦線復帰し、雷神天王(6月)、ゆかり号(9月)などの実力牛を連破した。勢いが付いた巨漢はまさに“大化け”状態。わずか5戦目(13年5月)で無敗王者だった東山優武勝からタイトルを奪取した。初防衛(挑戦牛は大屋若大将)は果たしている。王座空け渡し後は2勝(ブルジュニア、一撃ガン太)し、調整は万全だ。王座復帰を果たせるか。

「中量級優勝旗争奪戦」 闘将ハヤテ 対 勝進龍

中量級は体重970kg以下の規定があり、全島大会の一か月前に検量がある。
12戦全勝、向かうところ敵なしの感がある闘将ハヤテが8度目の防衛に挑む。防衛回数二桁が手に届くところまで来たが、まずは最強挑戦牛の声高い勝進龍の戦いに集中したい。防衛回数がこれほどになると、巷間の予想は、どの防衛戦でもチャンピオン優勢が相場で今回もわずかではあるが、ハヤテがリード。しかし、勝進龍の潜在力を買う向きも次第に増えており、直近では予断を許さない情勢になったと考える。勝進龍の怒涛のごとき「攻め」と、ハヤテの鉄壁の「守り」の構図。これはもうフタを開けてのお楽しみとしかいえないだろう。今大会、もっとも緊張感が高まる一戦。

ハヤテはデビューが2011年6月具志川大会で千翔くろひげを下してデビュー。その後、石山阿修羅、不発弾、伊良皆圧送若頭を連破。5戦目(12年8月夏の全島闘牛大会、中量級全島一決定戦)で常勝会荒波を破ってタイトルを奪取した。その後、古堅モーターズ号、トラムクーパンダ、古堅モータース喜神、蜂男トガイー来夢、琉仁謝名戦闘鬼、有心富士若。戦闘大主の強豪を次々に下してタイトル防衛7回を達成。年3回ペースの防衛を続けており、内訳は夏全島が2回、秋全島3回、春全島2回。勝利のカギは戦いを少しでも長引かせることだろう。

対する勝進龍は12年1新春南部でましき号を下してデビュー。翌年の同大会では現全島一東立成号に屈したが、その後は大和産業若力、ミツケ紅雲、みらくる大力、けんたろうなどの実力牛を撃破し、目下5勝1敗の戦歴。スタミナも豊富で集中力も強い。死角の少ないチャンピン相手だけに、最後まで闘志を切らさず戦えるかどうか。

「軽量級優勝旗争奪戦」 無双宇良部親方 対 風神ボロジノ

軽量級の体重上限は850kg。
昨年11月秋全島で龍天龍鬼丸を破り、王座復帰(1回目は13年8月夏全島)を果たした無双宇良部親方が風神ボロジノの挑戦を受ける。前回、初防衛に成功しているので、通算では2度目の防衛戦となる。風神ボロジノは闘牛界切っての荒技牛。序盤の猛攻はすさまじい威力があり、一発で親方の堅い守りを崩すことも十分に可能だ。期待も含め巷間はボロジノ人気が上昇中だが、百戦錬磨の親方が返り討ちにできるかどうかが焦点になる。

無双宇良部親方は旧名が宇良部嵐。沖縄で3連勝した後、徳之島に移籍して大活躍した。13年3月春の選抜闘牛で沖縄に帰還。復帰後は馬天龍虎、嘉良来亥背白、龍星若獅子などの強豪を下して6勝を上げている。敗北は大蛇王(2回の負け)と古堅モータース白眉。

風神ボロジノは徳之島からの移籍牛。徳之島では2勝1敗の戦歴。昨年5月の具志川大会で辰巳親分を破り、沖縄初場所を飾った。その後、剛修龍己(昨年11月秋全島)、不動心(今年旧正月)と連破し、期待に違わぬ活躍だ。徳之島でも軽量級王座に挑戦(12年5月、一輝大力)したが、14分で敗退している。念願のタイトル奪取となるかどうか。

「4番戦」 新力同志號 対 剛修若虎

勝った方のトップランク入りは確実で両牛にとって大きな一番。どちらもエンジンのかかりは速くないので、対戦開始10分間過ぎてのスタミナで決まることになりそう。

若虎は2013年2月具志川大会でデビュー(南部白タービーに勝利)。その後、雲龍優毅號、南の島の人気者、伊良皆圧送若桜を連破して目下4戦全勝。無敗牛の強みを見せるか。

新力同志號は13年の新春北部でデビュー。その後、毅龍、石山来夢王、豪剣荒富士などの一線級を連破して上昇気流に乗ったが、昨年2月旧正月で勝進龍に敗れている。この後トラムクーパンダ、ミツケ紅雲などに勝って3連勝。完全に復調しているので大いに期待できそうだ。

第103回春の全島闘牛大会

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紅組

新力同志號 
徳昇龍
武将王
石山来夢
南乃大福
大力皇
川風倫太王


白組

剛修若虎
有心富士若
蜂男トガイー来夢
嘉良来亥背白
武捷龍
いらっしゃいキング貴花号
山栄一力






   有心富士若
武将王        6


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